The New Salon Way
JOY&JOYPLAZA

お客様とお約束する感染予防の取り組みと、サロンのあり方について

新型コロナウイルスを正しく怖がるために

ページの内容(目次)

2020年1月、国内で初めて感染を確認した日から今日まで、私たちの世界はまったく異なるものに変貌しました。このページは私たちサロン従事者の共通認識を高める、お客様との情報共有を目的としています。

正しく怖がる・用心する

得体の知れない、なんだかよくわからない事に対して、人や文明がこれほどにも無力なのかと理解するまで時間はかかりませんでした。命を脅かす感染症は遠い過去の話にしと思い込んでいただけなのかもしれません。

Novel Coronavirus SARS-CoV-2
SARS-CoV-2 (Nov.2019) | jp-Wikipedia

過度な恐れ・根拠がはっきりしないものを信じてはいけません

感染者増を伝える連日のニュースだけが駆け巡り、不安だけ増してしまったのが今日。1日の感染者が数百人を超えても驚かなくなった自分がいます。加えて「もう大丈夫?」「自粛したのだからこのくらいは…」という空気が流れ始めたことも気がかりです。

実際はどうでしょう? 個人的には「怖かった・不自由だった」春先とさほど変わらないと考えています。何もかも変わっていないはずなのです。今でも時折聞こえてくる「○○がコロナに効く」は、必ず根拠の有無を確認しましょう。おそらくこれは今後も続いていきます。

市民の目から

私たちは医療関係者でもなく、さしたる知識もありません。ましてや間違った知識や情報を平気で垂れ流す可能性だってあります (間違いがあればご遠慮なくご指摘ください)
ただ、無策のままでいられないのです。何も考えず、理解しないまま従って(いるようなポーズやパフォーマンス)は避けなくてはなりません。

“絶対 が付く情報 “は現時点であり得ません

このページは弊社サロンが実行する感染予防策についてまとめたものです。「○○が効く」や、「こうすれば感染しない」のような記述は一切含みません。
何故なら、誰でも感染するリスクを持っており、それを解決できる手段が時点で確立できない事に他なりません。すべて不確実な情報の上に成り立っています。

正しく知識を持つ・怖がることが唯一の対抗策だと考えています。

顧客とスタッフを守る

常識的な感染予防策とその意味の棚卸しを行い、確認が必要だと感じました。「みんながこうしています」など、多勢の意見はおそらく正しいはずです。ただ、自身の目と耳で再確認をするべきなのでは? と思ったのがこのページの制作意図です。新しい情報は順次更新を予定しております。

Title
マスクの着用

冬だけではなく1年を通してマスク着用する時代、その効果と意味を確認してみました

Title
手指の消毒

サロンや家庭で最も効果が望める手段、石けんやエタノールがなぜ有効なのか? アルコール濃度はどのくらいが適正なのかを説明します

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適正間隔の保持

お客様とスタッフ、またはお客様同士の距離が密接しやすいサロン内、適正距離保持の重要性を説明します

Title
定期的な換気

飛沫・接触感染と並び、微細なエアロゾルによる感染の疑いが出てきています 密室化しないことの重要性を説明します

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発熱している方の同室禁止

唯一37.5℃以上という基準が設けられている発熱した方の対応 体温測定はどこまで効果があるのか考えてしました

Title
クロス類の都度消毒

ドアノブやテーブルなど、不特定多数の触れる場所の消毒は常識化しました、美容室ならではのクロスはどう扱うべきなのでしょう?

エアロゾル感染の疑い (現在専門機関の検証中)

主な対策

定期的な換気
定期的な換気
マスクの着用
マスクの着用

関連する対策

適正間隔の保持
適正間隔の保持

従来、主な感染経路として飛沫感染を中心とした感染者との濃厚接触と、直接的・間接的な接触感染が指摘されていました。そのことにより飛沫の飛ぶ範囲(およそ2m)が、ソーシャルディスタンスの推奨距離となり、マスク着用・手洗いの励行と共に基本的な感染予防策となっていました。

フロントに設置した飛沫防止パーティーション(たまプラーザ店)
フロントに設置した飛沫防止パーティーション (全店共通 写真はたまプラーザ店)

WHO 7月に新たなガイドライン発表

世界32カ国の感染症専門家239人が、濃厚接触しなくとも感染の可能性を指摘した報告書を受け、2020年7月9日に「換気の悪い屋内において、空気中を漂う微細な飛沫(エアロゾル)による感染リスクの可能性は否定できない」との見解を示しました。状態にもよりますが数十メートルの範囲に一定のリスクが存在するということです。

定期的な換気とマスク

換気の悪い屋内と条件がありますが、このリスクに対処できるのは一にも二にも室内の換気であり、マスクを着用することで不用意な飛沫の拡散を起こさないことが最も効果的だと言われます。

通年マスクを着用する時代

誰も考えた事もなかった夏のマスク。同調やポーズではなく、エアロゾル感染リスクの対応策として、着用が推奨されるのもうなずけます。マスク着用は防御ではなく拡散を防ぐ意味があります。

暑さ・熱中症予防とのバランス

夏にマスクを着用という、初めて経験するシーズンを送っていると思いますが、熱中症や暑さ対策の観点から、周辺(最低でも2m以上)の間隔が取れる屋外の場合、マスクを外すということが推奨されています。

マスクの着用について | 新型コロナウイルスに関するQ&A – 厚生労働省( 一般の方向け)

マスクを着用していない場合と比べ、心拍数や呼吸数、血中二酸化炭素濃度、体感温度の上昇など、身体に負担がかかることがあります。
したがって、高温や多湿といった環境下でのマスク着用は、熱中症のリスクが高まるので、屋外で人と十分な距離(2m以上)が確保できる場合には、マスクをはずすようにしましょう。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00001.html#Q1-3
熱中症を防ぐため、マスクを外しましょう
「新しい生活様式」における熱中症予防行動のポイント より

(実験) 飛沫・エアロゾルはどの程度飛ぶのか?

お客様とお約束する感染予防の取り組みと、サロンのあり方について 1
イギリス呼吸器専門医学誌で発表された、マスクによる飛沫・エアロゾルの拡散抑止

この画像・動画は研究者が、イギリスの呼吸器専門医学誌 Thorax で発表したものです。

4つのケース

  • マスクなし(No Mask 動画では左上)
  • 布マスク1層(1 Layer Cloth Covering 右上)
  • 布マスク2層(2 Layer Cloth Covering 左下)
  • 医療用不織布3層(Surgical Mask 右下)

3つのシチュエーション

  • 1から10までを数える(Counting 1 to 10)
  • 咳(Coughing)
  • くしゃみ(Sneezing)

ご注意: 動画のくしゃみ(Sneezing) マスクなしは、人により不快に感じる可能性があります。画像のみ確認で動画は観ないといった選択を行ってください。

How Face Covering and Mask to Minimise Droplex Dipersion and Aerosolisation
(コロナウイルスの拡散を最小限に抑えるためのフェイスカバーとマスクの方法 – 動画)

エタノールや石けんによる手指の消毒が効果的な理由

主な対策

手指消毒の実施
こまめな手指の消毒

関連する対策

クロス類の消毒
クロス類・触れる部分のエタノール消毒

一時期、市場から姿を消し、ちょっとしたパニックとなったエタノールを含む消毒液。現在は品薄解消に向かい、入手自体難しくなくなりました。ここではエタノール消毒液、石けん・流水による手洗いの有用性を再度確認したいと思います。

お客様の来・退店時にご利用いただくエタノール消毒液 (全店共通)
お客様の来・退店時にご利用いただくエタノール消毒液 (全店共通)

新型コロナウイルスの構造は?

およそ美容室のページに似つかわしくもない絵が出てきましたが、避けることはできませんので続けていきます。

何回もTVなどで繰り返しモデル図をご覧になった方も多いと思います。スパイクを持つ新型コロナウイルスの構造モデルです。

  • (赤い)突起物:スパイクタンパク
  • (グレー)の被膜:エンベロープ
  • (黄色)の付着物:エンベローブタンパク
  • (オレンジ)の付着物:膜タンパク質

エンベロープを持つウイルスはエタノール・界面活性剤で破壊できる

エンベロープ (envelope)という聞きなれない単語が出てきましたが、封筒とか包みという意味です。新型コロナウイルスのエンベロープは主に脂質で出来ていますので、一定濃度以上のエタノールや、界面活性剤で被膜を破壊 = 非活性化が可能です。

水道が使える場所では石けんを

流水が使用可能ならせっけんの手洗いが現実的な選択です。外出から帰ったらまず石けんで入念に手洗いを。ただ共用のタオルの使用は止めた方がいいようです。

使い捨てペーパータオルを用意、ゴミも溜めないで日々、口を縛った状態で処分していくのが理想です。

エタノールはどのくらいの濃度が適切か?

まだ品薄が続いていた時期に、ネット上で76.9~81.4 v/v% (=日本薬局方の定める濃度 v/v%:容量パーセント濃度)が正義、低いものはダメという意味の書き込みを見たことがあります。
医療用としてあらゆる菌・ウイルスを殺菌する目的ならそれが正しいのですが、エンベロープ構造を持つ新型コロナウイルスに関しては、50%以上あれば短時間で非活性化に効果があると、北里大学の実験結果が示しています。

水道水で濃度を調整した 10%、30%、50%、70%、90%のエタノールの不活化効果。

接触時間:1 分
不活化効果あり:50%、70%、90%エタノール
不活化効果なし:10%、30%エタノール

接触時間:10 分
不活化効果あり:50%、70%、90%エタノール
不活化効果なし:10%、30%

エタノールは、50%以上の濃度であれば、接触時間 1 分間で十分なウイルス不活性化が可能だと考えられた

https://www.kitasato.ac.jp/jp/news/20200417-03.html

WHOの規定も60~80v/v%と定められていますが、医療業務用途でないのなら50 – 70%あれば効果が望めます、逆に80%以上は効果が落ちるようです(効果を発揮する前に気化してしまう)
ただ、実験は50%濃度のものを1分接触で効果を確認していますので、実用では時間がかかることが欠点です(1分間乾かない状態を保たなくては効果が出ない)

従って一般の用途では濃度60-75%前後の製品が適切なのではないかと考えます。

また気軽に入手しやすい「除菌」シートなどは、おおむね25 -45%の製品が多く、新型コロナウイルスの非活性化には不向きです。
衛生学には本来「除菌(減らす *減らせればこれを名乗ってよい)」「抗菌(増殖を防ぐ)」は存在せず、「殺菌(菌を殺す)」「滅菌(すべて殺す)」の二つが存在します。

新型コロナウイルスはどのくらいの時間存在するのか?

エビデンス(根拠がある)としては48時間と考えられています。

アメリカ国立衛生研究所、ロッキー・マウンテン研究所の研究チームが、医学雑誌 New England Journal of Medicine で発表した、様々な物質の表面でどのくらい生存できるかの実験によると、飛沫で空中拡散したウイルスは最長3時間程度、1-5マイクロメートル(髪の毛の約1/30幅)の微細な飛沫ならば、数時間空中にとどまることがあるとのこと。

また段ボールに付着した新型コロナウイルスは最長24時間、プラスティックやステンレスの表面では2-3日(48-72時間)生存することも明らかとなっています。

【解説】 新型コロナウイルス、表面でどれくらい生きられる? | BBC News – Japan (2020年3月18日)

誰もが触れる・ツルツルとした表面を持つもの?

真っ先に思い当たるのがドアとドアノブ、セット面テーブル、フロントカウンターが浮かびます。店頭に置くペン、クレジットカードの端末など不特定多数が触れ、ツルツルとした表面を持つ店舗内の什器は意外と多く、使用毎、念入りにエタノールの拭き取りを行います。

クロス類は?

防水のためほとんどがナイロン繊維など、別素材でも表面コートを施し撥水加工されたものです。従ってツルツルとまではいかないものの、付着後の条件が整いますので、お客様ひとりがご利用された後、エタノール噴霧 – 軽く拭き取りを行い、畳まず通気のある場所で保管しています。

エタノール消毒の欠点は?

揮発性の高い液体ですので、一度使用してしばらく持続するということではありません。何かに触れた度に行わなくては意味がありません。

せっけんと流水が使用できない環境では、エタノール消毒液以外の選択肢はほぼありませんので、どこの店舗でも見かけたら利用するようにしましょう。

検温は有効?

主な対策

発熱時入店拒否
発熱がある方の同室禁止

最近、多くの店舗で入店時に「ピッ」と、体温計測を受けることが多くなってきています。37.5℃以上の発熱がある方の入店を禁じるという基準を設け、一次目的で十分効果があるものと考えています。

非接触体温計
入店時に体温計測の実施 (全店共通)

症状のない陽性とは?

かなり早い時点から症状のない感染者の存在が明らかにされ、それら若年層に多いと言われながら、おそらく世代を拡げて一定数存在していると想像できます。

つまり発熱もなく、咳き込んでもいない、見た目も検温でも健康体と判断してしまう感染者の存在です。

発熱しているということは

しろうと解釈で発熱= 免疫の防御反応の証、侵入者に対し体の中でドンパチやるからだと聞いたことがあり、おおむね当たっているような気がします。逆に発熱時は免疫機能がアップグレードするので、海外では命に係わるような状態でなければ、解熱剤の処方はあまり行わないとも。

このウイルスの極めて悪質な点

自然免疫系の伝達物質を抑制してしまう(=免疫間での情報共有が遅れる・または行えない)、免疫の一部を乗っ取るようなかたちで、自己増殖をはじめるなど、最近の研究発表がありました。

関連性は私どもでは判断できませんが、おそらくこのようなことで感染しているけど健康に見える、病気に見えない感染者の存在を想像することができます。つまり37.5℃という基準をすり抜ける感染者の出現です。

それでも検温が必要な理由

有効か、そうではないかという議論より、実施することで1次的な対応は可能ですので、今後も高熱を発する方の同室禁止というのは続けなくてはならないと思います。明らかに体調のすぐれない、熱っぽい方がサロンを訪れる可能性は極めて低いはずです。

高齢のお客様も多く通われている以上、最善を尽くす必要があります。

未だ判っていないことの方が多い

現在まで判明していること、サロンで実施する対策の意味を関連付けて記事にしてみましたが、正直、判っていないことばかりで、本当にこの対策が効果的なのかを日々、模索しなくてはいけない状況です。

弊社だけではなく、どの店舗、業種も同じだと思います。やるべきことをやる、できる事は全部やる、その方法しかありません。

可能な限り有効な施策で、お客様とスタッフの安全を守らなくてはなりません。このような仕組みも採用しながら、その時々でベストとなる対策を行ってまいります。