紙幣・硬貨の消毒を実施しています

JOY美容室・JOYPLAZA 全店

接触リスクをさらに減らすには?

2021年ゴールデンウイークの最中、西村経済再生担当大臣の「お札についたウイルスというのは約1週間生きている」という発言に注目が集まりました。

「お札についたウイルスというのは約1週間生きているんです。ですので、お金が世の中回ってきて自分のところにきますけれど、1週間分の人の誰かがウイルスがあればついていることがありますので」(西村康稔経済再生相) 西村大臣はこのように述べ、お札を触ったあとは手洗い・消毒をするほか、「できるだけキャッシュレス決済をしてほしい」と話しました

西村大臣 接触感染注意訴え「できるだけキャッシュレス決済を」 | TBS News

ここだけ切り取ると…

TVの影響は大きく、ましてコロナ対策 担当大臣の発言ともなると注目が集まってしまうのは当然のことで、「紙幣・1週間」がセットで波紋を拡げていった感じ。もちろん否定する要素はありませんし、実際に起こり得るケースと思いますので、情報を集めてみたいと思います。

条件次第ではもっと長時間

昨年 (2020年) 10月にオーストラリア政府の研究機関が行った実験では、湿度20%など一定の条件のとき、紙幣やガラス表面ですくなくとも28日間、感染力を保ち存在するという結果があります。

温度が20度の場合、紙幣やガラスの表面では少なくとも28日間、ウイルスが感染力のある状態で存在することがわかったということです
また温度が30度の場合は、紙幣では21日間、ステンレスやガラスでは7日間、綿では3日間、感染力のある状態でウイルスが存在したということです

新型コロナウイルス「紙幣の表面で28日感染力保ち存在」豪機関 | 2020年10月12日 NHKニュース(外部リンク)

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ウイルス検査(イメージ)

該当するケースはある?

窓口業務にあたる銀行職員が感染したというニュースがありましたが、感染ルートの特定には至りませんでした。
当たり前の話で、仮に紙幣や硬貨が重大な感染ルートとすれば、銀行や、どの業種・どの店舗でも、レジを起点に散発的に感染拡大が起きても不思議ではありません。これは考えればすぐに判ることです。

物を介した感染リスクは非常に低い | アメリカ CDC発表 (2021年4月)

2021年4月 アメリカ疾病対策センター (CDC)は、「ものに付着したコロナウイルスが原因で感染するリスクは非常に低い」と発表しました。

米疾病対策センター(CDC)は19日、物の表面を介して新型コロナウイルスに感染するリスクは低いとの見解を発表した
より重要なのは空気感染に対する対策で、物の表面を執拗(しつよう)に消毒することは弊害の方が大きいかもしれないと指摘している

表面からの感染リスク低い、執拗な消毒はむしろ有害 米CDC ( CNN 2021年4月20日 )

アメリカのCDC(疾病対策センター)は、物の表面に付着した新型コロナウイルスへの接触が原因で、感染するリスクは「1万分の1より小さい」と発表したのです

手洗いを徹底すればリスクは下げられるとしたうえで、何よりもウイルスを吸い込まないように、ソーシャルディスタンスの確保や、マスクの着用が重要だとしています

コロナ対策で「過度な消毒不要」 米CDCが研究発表 ( テレビ朝日 グッドモーニング 4月12日放送 )

科学的概要:SARS-CoV-2感染  アメリカ 疾病対策センター (CDC) 2021年5月7日 更新

SARS-CoV-2は感染性呼吸器液への曝露によって感染します
人々がSARS-CoV-2(COVID-19を引き起こすウイルス)に感染する主なモードは、感染性ウイルスを運ぶ呼吸器液への曝露によるものです 曝露は3つの主要な方法で発生します

(1)非常に微細な呼吸器飛沫とエアロゾル粒子の吸入
(2)直接の飛沫とスプレーによる口、鼻、または眼の暴露粘膜への呼吸器飛沫と粒子の沈着
(3 )ウイルスを含む呼吸器液によって直接、またはウイルスが付着した表面に触れることによって間接的に汚れた手で粘膜に触れる

これら総合的に考えれば…

おそらく、紙幣・硬貨を媒介としたウイルス感染は限定的なもので、現在行っている手洗い・消毒の徹底、マスクの着用、ソーシャルディスタンスの確保、定期的な換気が効果的であると考えられます。

とはいえ関西圏で猛威を振るい、今では東日本各県でも従来種と置き換わっている、感染力の強いN501Y変異種(従来 東京ではE484K単独変異株が検出されていました)の猛威と、インドで想像を絶する感染爆発を起こした変異種 ( L452R、E484Q変異種 )は、従来型比で高い感染力を持つと言われています。

インド型変異種は東京都内でも5名( うち4名は海外渡航歴なし) に感染報告が上がっており( 4月20日の1名とは別枠)、詳細についてまだ判っていない部分も多いようで、感染リスクに対しての対策、用心はさらに強くしなければなりません。

WHO、インド型コロナB2617を世界的に懸念される変異株に指定 | Newsweek 日本版 (2021年5月11日)

東京 インドの変異ウイルス5人検出 「N501Y」変異ウイルスの割合73% | NHK 首都圏ネットワーク (2021年5月7日)

インドで報告の「L452R」「E484Q」2つの変異を持つウイルスとは?| NHK 首都圏ネットワーク (2021年 4月27日)

紙幣・硬貨の消毒を実施しています(JOY美容室・JOYPLAZA すべての店舗)

状況を鑑みれば、たとえ感染リスクが低くとも穴は塞いでおくべき、という結論が正しいものと考えています。
したがって、弊社サロンでは現金のお支払時にお返しする、お釣り銭すべてを消毒済み紙幣・硬貨といたします。

お釣り銭の消毒

いたずらに不安を煽る、誰かを排除することではありません

紙幣・硬貨を消毒するのは、日常のなかで潜在する感染リスクを防ぐためであり、不安を煽る目的ではありません。
極端な意見「外出しなければよい」など、およそ建設的な考えとは遠く、感染に最大限気を配りながら日常を暮らすための一つの方法と考えています。

また、上記「紙幣・1週間」報道を受け、キャッシュレス決済のみフォーカスする記事も何度か目にしています。
これはあくまで支払い方法の一つであり、気になる方、利用できる方はキャッシュレスを使いましょう、ということだけなのです。

現金でお支払いただくお客様を拒むなど、この記事は一切含まないことを明らかにしておきます。
もし、コロナ禍での生活で無意識に誰かを排除したい、誰かのせいにしたいのなら、それはとても悲しい事です。

正しく恐れ、敵の弱点を知る、それが私たちにできる唯一の感染予防方法だと、私たちスタッフは考えています。